科学者が生み出した悪魔を科学者がエクソシストとなって挑む。思考実験「マクスウェルの悪魔」の顛末 (1/5ページ)

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科学者が生み出した悪魔を科学者がエクソシストとなって挑む。思考実験「マクスウェルの悪魔」の顛末
科学者が生み出した悪魔を科学者がエクソシストとなって挑む。思考実験「マクスウェルの悪魔」の顛末
思考実験、マクスウェルの悪魔
photo by Pixabay

 「マクスウェルの悪魔」という言葉を聞いたことがあるだろうか?神話に登場する悪魔ではない。ある物理学者が生み出した架空の悪魔だ。

 その物理学者は、分子の動きを観察できる架空の悪魔を想定することによって、熱力学第二法則で禁じられたエントロピーの減少を証明しようとしたのだ。

 それこそが「マクスウェルの悪魔」の思考実験と呼ばれるものだ。
・熱力学第二法則によるエントロピーの増大

 宇宙は秩序よりも無秩序を好む。スイミングプールにインクを垂らしたとしよう。インクの分子は徐々にプール中にまんべんなく広がっていくはずだ。

 インクの分子がとりうる状態としては、最初のインクだけでまとまった状態がある。あるいはプールの底に沈澱した状態もある。だが分子はありとあらゆる方向へ広がることができるので、それらが無秩序に広がった状態は無限にもある。

 そうした状態がランダムに発生するのだとすれば、やはり無秩序な状態に落ち着く可能性に賭けたほうが無難だ。

 「熱力学第二法則」によれば、無秩序な状態の増大、すなわち「エントロピー」の増大は避けることができない。これは数学的に”ほぼ”保証されている。
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