「鎌倉殿の13人」八重ロス続出でも落ち込んでる暇なし!続々と歪んでいく勝者たち…第21回「仏の眼差し」振り返り (11/12ページ)
またいくら緊急事態だからと言って、その場にいたみんながみんな誰一人として八重を顧みないほど、鶴丸に人望があったとも思えません。
八重に石を投げつけたり、金剛(演:森優理斗)と喧嘩したりなど、あまり周囲に溶け込めそうもない様子が劇中でも描写されていました。
もちろん、そんな鶴丸だからこそ彼を救うために命を失ってしまった八重の聖母性を引き立てる効果が期待できます。
しかしこれならCGを使って「成人男性でも流されかねない激流の中を泳いで鶴丸を助けた八重が、義村に鶴丸を引き渡した次の瞬間に濁流へ呑まれていった」などと演出した方が自然だったかと思います。
ともあれ「(頼朝との恋仲を引き裂かれ)入水自殺を遂げた」という八重姫の伝承はこういう形で回収されました。
ちなみに八重姫を供養する真珠院(静岡県伊豆の国市)では「梯子があれば救えたのに」という人々の思いから、今も梯子を供える風習が残っているとか。
鎌倉で悲劇が起きているとは知らず、義時は願成就院の阿弥陀如来像を前に運慶(演:相島一之)と酒を酌み交わしているのでした。
終わりにところで、劇中で運慶の掘っていた阿弥陀如来像と、現存している願成就院の阿弥陀如来像の手が違うのが気になりました。
劇中の仏像は両手とも親指と中指を合わせた形を手前に向けている一方、大河紀行のご本尊様は指先が欠損しているため細かくは判りませんが、右手中指がピンと伸びていることから親指と人差し指を合わせた形と考えられます。