「どうする家康」殿さんが盗人の真似を…どうした家康!?第7回放送「わしの家」振り返り (5/7ページ)

Japaaan

住職の空誓上人(演:市川右團次)と親密な関係にあるらしい彼女は、恐らく信濃国の歩き巫女・望月千代女(もちづき ちよじょ/ちよめ)がモデルなのでしょう。

望月千代女は永禄4年(1561年)の川中島合戦で討死した望月盛時(もりとき)の未亡人で武田信玄(演:阿部寛)に仕え、歩き巫女(一定の寺社に属しない巫女)として諸国の情報収集など諜報活動に従事したと言われます(諸説あり)。

一説にはくノ一(女性忍び)とも伝わるため、大河ドラマでは女大鼠との対決シーンなんかもあるのかも知れませんね。

それはともかく、民衆に担ぎ上げられている空誓上人を裏で操っているように見えた彼女。三河一向一揆が武田信玄の謀略による可能性をほのめかしているようです。

第1回放送で今川義元(演:野村萬斎)の死を知り、駿河(および遠江)併呑の野心を顕わしていた信玄。三河も掌中にすべく、工作活動を展開していたのでしょうか。

空誓上人は劇中のとおり本證寺の第10世住職。浄土真宗中興の祖・蓮如(れんにょ)の曾孫に当たり、三河一向一揆では中心的な役割を果たします。

戦場では鎧を身にまとい、金棒を振り回す豪傑坊主だったらしく、往時の武蔵坊弁慶(むさしぼう べんけい)を髣髴とさせる大立ち回りが楽しみ(市川右團次さんにピッタリ?)ですね。

ちなみに千代が門徒らを煽動する際に発した「進めば極楽浄土、退けば無間地獄(むげんじごく)よ」というセリフ。『考証要集~秘伝!NHK時代考証資料』(文春文庫)によると「むけんじごく」とのこと(聞こえ間違いだったらすみません)。

無間地獄とは絶えず(間がない)苦しみを受け続ける地獄のこと。無限(限りなく苦しみを受ける)のイメージで「むげん」と読みがちですが、気をつけたいところです。

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