部屋中が物であふれてしまう「ためこみ症」の背後にあるものは? (5/10ページ)
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・他の病気の症状として出ることも
ためこみ症は、特定の外傷性脳損傷、トゥレット症候群、ADHD、神経変性障害、全般性不安障害、臨床性うつ病、認知症の症状として出てくることもある。
興味深いことに、子ども時代の貧困は、ためこみ症とは関係がないようだ。
しかし、ホロコースト生存者の中に、ためこみ症とPTSDとの間に関連性がある可能性がわかっていて、後発的に発症するためこみ症は、喪失感やトラウマと関連していることが多い。
物をため込むのは、心の空虚さを埋めるための不毛な試みで、不確実な未来から自身を守るためのバリケードとして、物を積み上げていくのだと、心理学的には理解されている。
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・ためこみは消費社会の自然の結果というも
しかし、非常によくわかるそうした心の痛みから、少し視点を外してみると、大局的な説も出てくる。
つまり、ためこみ症は、物があふれかえり、結局はゴミ埋立地が不足する消費社会の自然の結果だというのだ。
『Neurohistory in Action: Hoarding and the Human Past』の中で、歴史家のダニエル。ロード・スメイルは、生物学と文化を別々の原因として考えるのはやめようと提案している。
「遺伝子の発現は、文化や個人の生活環境と密接に関わりあっている」と彼は指摘する。