大河『べらぼう』煙草の罠、謎だらけの死、あの名セリフ…平賀源内(安田顕)の去りいく背中を惜しみつつ考察【前編】 (9/11ページ)
さらに、どうみても黒幕のあの人は、常に用意周到に計画を練り邪魔者を殺害していくのに、「なぜ、源内は本草学者なので、刻み煙草に阿片なり大麻などを混入させたら、絶対に気が付くだろう」と思い付かなかったのか?ということ。
もしかしたら、筆者の勝手な想像ですが、「狐憑き」と悪評が立つほど奇行が目立つってきた源内なら「薬物の混入に気が付いてもその後得られる酩酊状態も知っているはず。好奇心旺盛で気持ちが弱っているから、誘惑に負けて断らず、溺れていくだろう」……とあの人は推測したのかも。
と思うと、「どうみても黒幕のあの人」のサイコパスぶりにゾッとしました。
自暴自棄になり精神的に疲弊したうえブロマンスの絆で結ばれた意次との決別に傷付き、薬物煙草に手を出し、しばしの偽の悦楽に魅入られてしまったのでしょう。すでに幻聴や幻覚の症状が現れていました。
「煙草」の罠で幻聴・幻影の世界に引き摺り込まれた末に…ある晩、「不吉の家」にて源内に屋敷の図面を依頼した侍・丈右衛門(矢野聖人)と大工の久五郎は、図面が完成した打ち上げで酒宴を開きます。
感謝の言葉を述べながら、なぜか丈右衛門は「エレキテルはニセモノ」など煽るような発言ばかりし、源内は異様なまでに怒り狂います。