大河『べらぼう』“こじらせ隠キャ”な恋川春町が…闇堕ちからの、殻をぶち破り天才・酒上不埒が爆誕!【前編】 (8/10ページ)
「恋川春町…これにて御免!」とリアルに“筆を折って”帰ってしまいます。あの状況で一緒に笑って「屁」にのっかれるはずもありません。
そして今回は、歌麿に「春町先生に声をかけたほうがいい」とアドバイスされて、どうしたものかと考えあぐねて悩んでいた蔦重が、春町の元を訪ねたのでした。この時の歌麿は、“蔦重の弟”というよりも、両方の気質を理解している“蔦重の女房”のような雰囲気を漂わせているように感じました。
春町に、「あのときのこと気にしていらっしゃるなら、大事ねぇですよ。だぁれも気にしてませんから」と慰める蔦重。いかにも、プロデューサーらしいセリフです。
現代にもよくある「天才で気難しい作家と、何とか話を進めたい編集者」の構図でした。
NHK大河「べらぼう」公式HPより。左、恋川春町(岡山天音)と右、蔦屋重三郎(横浜流星)
同じクリエーター同士の“ファントーク”が一番効いたけれども、実はこれは悪手です。春町は自分の才能や人間性に疑問を抱き、不安になり、もう誰にも相手にされないのではとナーバスになっていたのです。
こんな風に生真面目に落ち込んでいる人に「誰も気にしていない!」は、逆効果。