『べらぼう』蔦重の“初恋の師匠”で最長の相棒!北尾重政の影の功労者ぶりを史実とドラマから探る (7/9ページ)
また、自分の弟子ではないのに蔦や歌麿に「摺師への指示の方法」をレクチャーしたり、「弟子に自分の名で絵を描かせるのはいかがなものか?」と悩む歌麿をサシ飲みで相談にのったり。ほんとうに、こんな先輩や上司がいるといいなと思わされる人柄でした。
蔦重のピンチのときはすかさず助ける
重政の粋な“助け”が話題になったのが第38回「地本問屋仲間事之始」。
蔦重が出した黄表紙本のせいで、幕府の出版統制がさらに厳しくなり、蔦重は、地本問屋、戯作者、絵師、狂歌師ほか仕事に関わる人々を集めて謝罪をしました。
そして、「本を作るときには奉行所の指図を受けよ」という新たな指示を逆手にとり、“地本問屋が一斉に大量の草稿を町奉行に持ち込めばチェックの大変さに音を上げる”という大胆な計画を話します。「短期間にそんなに草稿を書けるか!」と皆が怒る中、頭を下げ続ける蔦重。
そんな状況で「んじゃ、助太刀に行きますか!」と勝川春章。
「弟子が世に出られなくなっちまうからね」と重政。
立ち上がって蔦重に歩み寄り、微笑みつつ「俺たち、役に立てっかな?」……付き合いの長い師匠たちの、粋な手助けでした。
怒っていた全員がやる気になり、どんな本を作ろうかと、打ち合わせが始まります。