『べらぼう』総集編を振り返り!死の間際まで書を以て世を耕しエンタメを次世代にバトンタッチ【蔦屋重三郎・後編】 (9/10ページ)
思い返せば……
若かりしまだ貸本屋だった頃、女郎屋に面白い“書”を見繕って運んでは皆を楽しませていたこと。
食事も満足にできず病の床に伏せっていた河岸女郎・朝顔(愛希れいか)のもとを訪れ、“書”の読み聞せで彼女を笑顔にさせていたこと。
蔦重が子供のときに贈った“書”で、瀬川は苦界吉原での日々、いつも心を慰められていたこと。
吉原への集客のための“書”が売れ客が増えて、女郎たちがおにぎりを食べられるようになったこと。
絶望の沼にはまっていた誰袖花魁を、渾身の戯けた“書”で掬い上げたこと。
蔦重の作った“書”は、人々の心を満たし、吉原から日本橋、そして全国に広がりました。
まさに、飯盛と南畝が墓碑に残した
“その人となりは志・人格・才知が殊更に優れ、小さなことを気にもかけず、人には信頼をもって接した。柯理は、陶朱公を手本として事業を展開させていった。”
という言葉そのままの、べらぼうな人物でした。
蔦重は死ぬ前の言葉。
「死んだ後、こう言われてえのでごぜえます。あいつは本を作り続けた。