捜査の仕方をも変えた歴史的殺人事件10+1選 (9/14ページ)
そしてカルショウの頭からは、その切れ端とピッタリくっつく別の切れ端が見つかります。
当時の人々は、火薬と弾丸を持ち運ぶのにただ古新聞紙で包むだけだったのですが、たまたま千切れた新聞紙の破片が、カルショウに付着したのでしょうね。切れ端同士を合わせただけの単純なことですが、これが史上初の科学捜査となったのでした。
トムスはたいへん不名誉な「人類初」となってしまいましたね。
2:アメリカでの判断基準となった科学捜査採用の是非
最後は最高裁にまで持ち越されこの事件が起こったのは、1920年11月。オフィスで働いていたロバート・ブラウン博士が射殺され、現場から若い男が逃走しました。博士の同僚が男を追う途中、何発も振り返りざまに発砲されますが、どれも当たらずに結局逃げ切ります。
それから少し経ち、強盗で捕まった若い男ジェームズ・フライがブラウン殺しもやったと告白します。告白した動機については不明のままですが、この事件は法廷で争われることに。
ところがフライは犯行の時刻は友人宅を訪問していたと、殺人の告白を覆し出すのです。
そこでフライの弁護士に呼ばれたのが、心理学者にして心臓収縮の血圧検査方法を発明し、後にコミック・ブックの『ワンダー・ウーマン』を生み出したという心理学者のウィリアム・モールトン・マーストン。
法廷ではマーストンの血圧検査を応用して出来たという嘘発見器が用いられ、マーストンが出した結果からフライは無実であると判明しました。