捜査の仕方をも変えた歴史的殺人事件10+1選 (5/14ページ)
この時代は指紋の重要性に気付き始めた頃だったのですが、ベルティヨンはそれを嫌っていたそうです。しかし1903年、カンザス州レヴンウォースの刑務所にふたりのウィル・ウェストという殺人犯が収監されます。
「ベルティヨン方式」で測ったふたりの数値はどれも同じ、それに名前も同じ。ですが片方は殺人を犯していないから投獄される筋合いはないと主張しています。結局指紋を採取して調べてみたことにより、片方が無罪、もう片方が有罪のウィル・ウェストであると判明したのです。
この「ウェスト兄弟」と呼ばれた出来事を機に、「ベルティヨン方式」は終焉を迎えることとなり、逆に指紋の信頼性が高まったのでした。
6:世界ではじめて指紋鑑定で捕まった人物

みんなちがって、みんないい
「ウェスト兄弟」でベルティヨンが苦労する10年も前に、世界で最初に指紋が採取&鑑定されたために判明した殺人犯がいました。
クロアチアで生まれ、アルゼンチンで暮らしていたホアン・ブセティッチは、犯行現場での指紋鑑定を含め当時最新の犯罪学を勉強した警察官でした。
彼が習得した技術を試す機会はすぐに訪れ、ブエノス・アイレスの家でふたりの息子が殺され、自らも喉を刺されたという母フランシスカ・ロハスの元に急行します。