目の付け所がサイエンス。科学者たちが有効利用を考えている身近にある10のもの (2/7ページ)
そして、太陽の光をボトルに入れておく方法を考えついたのだ。
太陽光発電がどんどん普及している。アメリカでは50万台の太陽光発電システムが導入されているが、価格が手ごろになればさらに普及が進むと推測されている。だが、石油に依存する社会インフラのために、その使用はまだ限定的である。
そこで、ハーバード大学の科学者は、太陽光を液体燃料に転換する方法を考案した。彼らが開発した人工葉システムは、太陽の光を利用して水を元素成分に分解し、そこで発生した水素と酸素を微生物によって液体燃料イソプロパノールに変換するのだ。
すなわち、光合成を模倣する方法が発見されたということだ。次の目標は、植物の1%の効率を打ち破ることだそうだ。そのうち、太陽が作り出した液体燃料で走る車が通りに溢れるようになることだろう。
■ 8. タンポン
街中には大抵2種類の下水処理システムがある。1つは家庭から汚水を集め、下水処理施設に流すシステム。もう1つは、雨水を川に流す排水システムだ。残念なことに、雨水の排水設備はときおり下水によって汚染され、綺麗な水源まで汚すことがある。
では、水源の汚染の有無を確認する方法はないのだろうか? 1つは、光ファイバーケーブルを下水に通して、汚染源を突き止めることだ。これには、1m当たり1600円以上のコストがかかる。また、分光光度計を利用する方法もあるが、これもやはり高額だ。
そこでタンポンの登場だ。これは未加工の綿という吸収材でできている。トイレットペーパー、洗剤、シャンプーなど、下水の中に含まれる様々な化学物質に触れると、それを吸収し、紫外線に曝せば、わずかな量であっても30日間は膨らんだままになる。
この性質を利用すれば、水の汚染を手軽に確認することができる。科学者はタンポンを使って河川や水路などの汚染先から徐々に遡り、汚染源を特定することに成功している。