【現代医学】戦国時代の鉄砲の殺傷能力は高いのか? 撃たれると鉛中毒で死亡する可能性アリ (1/9ページ)

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【現代医学】戦国時代の鉄砲の殺傷能力は高いのか? 撃たれると鉛中毒で死亡する可能性アリ

こんにちは! 歴史好き女医の馬渕まりです。専門は代謝内科。脂質異常症や糖尿病などの生活習慣病が得意分野です。

・戦国時代の鉄砲は殺傷能力高いの?
戦国時代、種子島に到着するやいなや、瞬く間に全国へ広まった鉄砲。殺傷能力は弓や槍をはるかに凌駕し、その普及につれて合戦時の死因も大きく変わっていったと言われておりますが、そこで担当編集さんから、こんなどストレートな質問を頂戴しちゃいまして。

鉄砲で撃たれたら医学的にはどうやって死に至るの? そもそも戦国時代の鉄砲って殺傷能力どれくらいなの? てなわけで今回の無茶振りテーマは鉄砲です。

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・直径10㎜の弾で20㎜の穴が開く
まず銃で撃たれ傷は「挫創(ざそう)」か「裂創(れっそう)」に分類されます。医学的には【鈍器が強く作用、圧迫した部位や周囲にできる創(そう・傷のこと)】を指し、銃が鈍器ということについて違和感を覚えられるかもしれませんが、弾と骨に挟まれた部分が挫滅すると捉えて下さい。

銃弾は大きな運動量エネルギーを持つち、人体に撃ち込まれた弾が小さいトンネルを掘るようにして進むわけではありません。少々説明がややこしくなってしまいますが、周囲の組織を挫滅させ、運動エネルギーの減衰分を放射状に発散して周囲の組織を圧迫、結果として銃弾の直径よりも大きな空隙(穴ぼこ)を形成します。平たく言えば、直径10㎜の弾で20㎜の穴が開くという感じですね。

死因については、上記の過程でどの臓器が巻き込まれたかで決まります。例えば脳などの中枢が破壊されたらほぼ即死ですし、心臓をやられても血流が止まって即アウト。太い動脈が傷ついたら出血多量で数分です。まぁ、当時の戦場でしたら一発で致命傷にならなくても、動けなくなったら他の方法で討ち取られていたことでしょう。

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