科学の名の元にとは言うものの...後にマッドサイエンティストと呼ばれた10人の科学者とその研究内容 (7/10ページ)

カラパイア


References:windowthroughtime


・4. ロバート・G・ヒース:苦痛と快楽をコントロールする実験

7_e

 苦痛と快感は表裏一体なのかもしれない。その両極の体験を測定しようという発想が不穏な研究を生み出した。

 アメリカの精神科医ロバート・G・ヒース(1915~1999)は、電極による受容体刺激で人間の苦痛と快楽をコントロールする実験を行なった。

 非倫理的な実験を行なった彼だが、その経歴は素晴らしく心理学と神経学の学位を持っており、テュレーン大学精神医学部と神経学部の創立者でもある。

 ヒースの実験手法は、被験者の脳に電極を埋め込むというものだ(時に数ヶ月放置されることもあった)。最も不穏な人体実験は、受容体刺激で女性に30分間オーガズムを与えるものだろう。

 1970年には、麻薬所持と売春の容疑で逮捕されたゲイの男性に同じ実験を実施。だが、ヒースがマッドサイエンティスト呼ばわりされたのは、売春婦に50ドル支払い、電極インプラントによる快楽中枢刺激と性行為を組み合わせた実験に負うところが大きいだろう。

 このような実験にも関わらず、政府の助成金を受けていたことから、CIAの非合法研究「MKウルトラ計画」に関与していたという説もある。
「科学の名の元にとは言うものの...後にマッドサイエンティストと呼ばれた10人の科学者とその研究内容」のページです。デイリーニュースオンラインは、カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る