日本代表は、本当に強くなったのか? ラグビー界のレジェンド今泉清が語る南ア戦の収穫とワールドカップの課題 (2/10ページ)
今泉:もちろんそうです。今回の試合で南アフリカと日本の対戦成績は1勝1敗の五分。南アフリカとしては今後、最低でも勝ち越さないと腹の虫が治まらないはずです。今後も、彼らは本気モードでぶつかってくることでしょう。
──今の日本の強さは、どういうところにあるのでしょうか。
今泉:日本は7月以降、フィジー、トンガ、アメリカ、それぞれ相手に合わせて戦い方を変えて勝利を収めています。かつての日本代表チームは「日本のラグビーを貫く」と言って、どの国が相手であろうと同じ戦い方でぶつかって結局、勝てなかった。
しかし、今の日本代表チームは相手に応じたゲームプランを組み立て、プラン通りの戦い方をして勝っています。「相手に応じて戦い方を変えることができる」という強いチームの条件が整ってきています。
──では、勝利できた国と南アフリカとの差はどのあたりにあったのでしょう。
今泉:南アフリカと対戦して、おそらく日本の選手たちが一番驚いたのは、相手のフォワードと当たっても、全く動かせなかったということ。他国との対戦では、ぶつかって前に進むことができた。これに対して、南アフリカはまさに緑の壁。ぶつかっても動かないどころか、強力に押し戻される。やはり世界の4強ともなると、簡単に前に出ることはできません。

──まともに当たれないとなると、どういう戦い方が考えられますか。
今泉:やはり真っ向からぶつかるというより、相手をかわしながら、ずらして当たるような工夫が必要でしょう。
そして、自分たちの強みを相手の弱みにあてるという戦略も求められます。