日本代表は、本当に強くなったのか? ラグビー界のレジェンド今泉清が語る南ア戦の収穫とワールドカップの課題 (7/10ページ)
そのスタンスで結果を出してきているので、選手とコーチングスタッフの信頼は強固になっていると思いますよ。

──お話をうかがっていると、フィジカルや技術はもとより、目的を持ってそれを実践するマインドの要素が非常に重要であると感じます。
今泉さんは御著作『オールブラックス 圧倒的勝利のマインドセット』の中で、世界最強とも言われるニュージーランド代表・オールブラックスの「勝率75%の舞台裏」について書かれています。彼らは「どんな時でも必ず勝つ」というマインドセットを身につけていて、それが驚嘆するようなビッグプレーを生み出すのだとおっしゃっていますね。
今泉:スポーツのチームに限らず、会社にも経営理念があると思いますが、そもそも理念には行動が伴わないと意味がありません。行動は教えてできるものではなく、自分たちが行動しながら問い続けないといけないんです。
オールブラックスがまさにそうで、高い理念と高い技術が車の両輪となって機能しています。他国を凌駕する強さの秘密は、技術すら超越する理念そのものと言っていいと思います。
今自分たちがやっている行動は、自分たちの理念と照らし合わせたとき、本当に正しいのか、間違っているんじゃないか……と、絶えず問いながら自己修正していく。それができるというのが、いいチーム、いい組織の条件です。
──オールブラックスのような強者でも、というか強者だからこそ、常に自問自答しているということですね。
今泉:実は一時期、彼らの意識が驕りに傾いて、ファンサービスを軽視した時期がありました。それはちょうどチームとして低迷期に入った時期とも重なっていました。