日本代表は、本当に強くなったのか? ラグビー界のレジェンド今泉清が語る南ア戦の収穫とワールドカップの課題 (8/10ページ)
そしてその時、ヘッドコーチに就任したグラハム・ヘンリーが「Better people makes better All Blacks.(すばらしい人間がすばらしいオールブラックスになる)」という指針を掲げたのです。
彼らは「オールブラックスはニュージーランド人の希望」というプライドを持って、「世界に最高のラグビーを見せる」という使命を果たすために、すばらしい人間であろうと努力しているんです。
■自信を身につけるにはどうしたらいいのか──そういうマインドの持ち方は、私たちにとっても重要だと思います。
今泉:僕は小学校で、タグラグビーの実演と講演をさせていただくことがあるのですが、そこで教えているのは「負けない心、自信のつくり方」です。
日本の子どもたちは、過去にうまくいった経験がないと自信が持てないと思い込んでいる。でも自信は、文字通り「自分はできる」と信じることで身につくものなんです。
──過去の経験とは無関係ということですか。
今泉:例えば強いチームと当たったときに、「勝てるわけないじゃん」と思いながら試合をして負けたら、「ほら、思ったとおりだ」となりますよね。でも「勝てる」と思って臨んで負けたら、「おかしいな、頭の中では勝っていたはずなのに、負けちゃったな。何を変えればいいんだろう」と考えるから、どんどんやり方を修正していく。
──なるほど。マインドが変わると、やり方も変わっていく。
今泉:自信は自らがつけるものであり、自分の将来も自分が作るものです。今の自分に納得がいかないなら、マインドセットを変えればいいんです。「自分はできる」と思って行動した積み重ねが未来をつくるわけですから。日本代表チームばかりでなく、我々日本人すべてにとって、オールブラックスから勝利のマインドセットを学ぶ部分は大きいと思っています。
──さて、そのオールブラックスは、現在ワールドカップ2連覇中で、今大会では3連覇がかかっている状況です。