恐竜は実はもふもふだった?! ミステリー小説にも似た恐竜研究のロマン (6/8ページ)
巣材を調べるとその恐竜が取った温め方もわかってきます。
一つ一つはパズルのピースのようなものですが、それらをはめていくと恐竜の繁殖戦略の全体像が明らかになってくるわけです。
――モンゴルのゴビ砂漠で発見された集団営巣の跡ではどんなことがわかったのでしょうか?
田中先生 今回調査した巣化石たちは非常に保存状態がよくて、地層の様子から明らかに複数の親が同じ繁殖シーズンに産卵したものであることがわかっています。
親が集団で巣を守るというのは鳥類に見られる行動ですが、抱卵を行わない恐竜でも巣を守っていたと推測できます。15個の巣化石のうち、9個の巣で少なくとも1つの卵が孵化に成功した形跡が見つかりました。つまり、この集団営巣地の営巣成功率は9÷15で60%。この数字は、親が巣を守るワニ類や鳥類とほぼ同じなのです。
――先生の研究は社会にどのような影響を与えるでしょうか?
田中先生 恐竜研究の意義は、いろいろあると思うのですが、身近な例でいうと、「教科書に載せる内容を生み出す仕事」だと思っています。教科書って、子供たちが必ず読まなくてはいけない、避けては通れない本じゃないですか。
その内容を私たち研究者が作っているって考えたら、意義のある仕事だと思います。教科書に載るような大発見をしたいなと思います。
――確かにそうですね。
研究はまるでミステリー!――先生の研究で面白い点とはどんなことでしょうか?
田中先生 「誰も知らないこと」を知ることができる、という点でしょう。恐竜研究は今急速に発展していて、本当に日進月歩でどんどん新しい発見がされています。私たち研究者でも付いていくのが大変なくらいです。
――そんなに進歩のスピードが速いのですか。