あなたが知らない「絵の具職人」の1日 8時間ずっと、同じ色を見つめ続けて... (3/6ページ)

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戦時中の絵の具
戦時中の絵の具

ところで今日では、月光荘以外にも絵の具を販売している企業はいくつもあるし、100円ショップでも絵の具を入手することができる。そんな中で、月光荘はどんなところにこだわって絵の具を作っているのだろうか。日比さんに尋ねてみると、

「コンビニにもご飯があります。美味しくて、お腹いっぱいになりますよね。でも、同じお腹いっぱいになるので、1食5万円のレストランもある、料亭に行って10万円っていう場合もある。
100円ショップにも絵の具は売ってるし、月光荘のように1本1000円を超える絵の具を売ってるところもあるというのは、コンビニにもご飯はあるし、10万円のご飯もあるというのと一緒で、良い悪いじゃなくて、お客様がその時の求めるクオリティに、どのように応えるかということなんです。
月光荘が取り組んでいるのは、その場でだけかければ良い、というのではなくて、できるだけ長く品質良く保てる絵の具を作ること。パレットに色を出した時に、胸が踊りワクワクすること。世界のどの絵の具やさんと比べても、胸を張ってご提供できる品質のものを作ること。
そして、本物に触れたいという人が現れた時に、ちゃんと本物はここにありますよ、と言える店でありたい」(日比さん)

日比さんは、ツイッターに絵の具作りの映像をアップすることで、このこだわりを伝えようとした。

「絵は、絵描きさんの『絵を描きたい』という思いからスタートする。それをどうにか具現化するために絵の具屋、筆屋、キャンバス屋...画材屋がいる。
僕ら(画材屋)は、絵描きさんの思いに応えるためにあるけれども、それは同時に鑑賞者のためでもあります。
描くときはよかったけれども、半年経ったら色が変わっちゃったとか、1年経ったらはがれちゃったとか、それは責任を果たしていないよね、と。
絵描きの気持ちに応えて、見てくれる人に対しても責任を果たす。

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