「鎌倉殿の13人」頼家&善児ロス続出、そしてがんばれ泰時…第33回放送「修善寺」振り返り (7/8ページ)
善児が持っていた兄・北条宗時(演:片岡愛之助)の遺品からすべてを悟りながら、「善児を責められようか」と漏らしたセリフにも、その葛藤が表れています。
悩む兄を見て、北条時房(演:瀬戸康史)は「私は泰時と逆でありたい」と汚れ役を引き受ける決意を伝え……たものの、義時は聞いていません。でもこれが後に連署(れんしょ。執権を補佐する役職)として泰時を支える原点となったのでしょう。
さて、父たちの暗殺計画を伝え、逃げるように訴えた泰時。「北条の者には誰とも会わない」と頑なになっていた頼家ですが、泰時の真正直なところだけは信じていたようです。
しかし頼家は逃げません。結局殺されるなら、正々堂々戦って死のうと覚悟を決めた姿はまさしく武家の棟梁でした。
果たして京都から呼んだ猿楽一座の中に紛れ込んだ善児(笛を吹いているはずなのに、指がまったく動いていない)を見抜き、頼家を守るべく立ち向かった泰時。しかし力量の差はいかんともしがたく、トウにぶっ飛ばされてしまいます。
泰時を助けようと加勢に入った鶴丸(演:きづき)もまとめてぶっ飛ばされてしまい、気がついたら頼家は既に殺された後でした。
誰もいない舞台でただ独り転がる姿は、後に衆人環視の中で討たれる実朝と対照的。頼家を守れなかった無力感にむせび泣く泰時に、声援を送らずにはいられません。
後に承久の乱で総大将として勝利をつかみ、名執権となるまでの道のりはまだまだ遠いのでした。