「鎌倉殿の13人」頼家&善児ロス続出、そしてがんばれ泰時…第33回放送「修善寺」振り返り (5/8ページ)
時により 過ぐれば民の 嘆きなり
八大龍王 雨やめたまへ※実朝の歌集『金槐和歌集』より
【意訳】恵みの雨も、多すぎれば民の嘆きとなる。龍神様、そろそろ雨を止めてください
豊かな感性と民を想う君主の心が調和した代表作の一つで、当時はあまり評価が高くなかったものの、その優しさと政治的意欲が偲ばれます。
時に、知的でハンサムな仲章と何だかいい感じ?な実衣ですが、そやつはかつて愛息(という設定)の頼全(演:小林櫂人)を殺害した張本人。恐らく知らないのでしょう。
そもそも京都から派遣されてきた時点で警戒して然るべきところを、その脇の甘さが政子との差として浮き彫りになっています。
果たして真相を知った実衣がどんな顔になるのか(知らないまま済ませてもよさげですが、わざわざ描写した以上、張った伏線は回収して欲しいところ)……今から楽しみですね!
頼家を取り巻く大人たち「わしを忘れぬよう、こうして喧嘩を売ってやるのよ」
修善寺でそう嘯く頼家。しかし使者に訪れた義村は相手にしません。
かつて石橋山の合戦で敗れ、生死をさまよいながら2ヶ月足らずで鎌倉入りを果たした亡父・源頼朝(演:大泉洋)の再現を夢見るものの、時代も状況も違います。
鎌倉殿の権威・権力が御家人たちの忠誠あってのものと知っていれば、そもそもこんな事にはなっていなかったでしょうが。
「この先何十年、猿楽くらいしか慰めもないまま暮らすことを考えれば、華々しく散るのも悪くはないかも知れません。