「鎌倉殿の13人」時政・りくの謀叛計画「牧氏の変」を慈円はこう見た。第37回放送「オンベレブンビンバ」予習 (8/8ページ)

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執権北条氏の恥部?はなるべく隠したい(時政を出家引退として片づけた)『吾妻鏡』、北条氏≒義時を実朝救出の英雄として描いた『保暦間記』に対して、『愚管抄』は鎌倉政権と距離を置いた比較的客観性の高い記事と言えそうです。

尼将軍も頼りにした三浦義村(イメージ)

尼御台・政子が頼りとしていたのは、弟の義時よりも知恵袋の三浦義村。ちょっと意外な気もしますが、それによって義時に対する(いくら鎌倉殿への謀叛とはいえ、父親を追放したという)批判から守ったのかも知れません。

さて、8月5日には大岡時親も(時政・りくの連座によって)出家。これで一件落着かと思いきや、娘婿の一人・宇都宮頼綱(うつのみや よりつな)に謀叛の疑いが浮上するのでした。

北坂東の雄・宇都宮頼綱はどう出るのか、そして義時はどう対処するのか……鎌倉に平和が訪れるのは、まだ先のようです。

ともあれ次週第37回放送「オンベレブンビンバ」、時政・りく夫婦の退場劇を心して見届けていきましょう。

※参考文献:

大隅和雄 訳『愚管抄 全現代語訳』講談社学術文庫、2012年5月 五味文彦ら編『現代語訳 吾妻鏡 7 頼家と実朝』吉川弘文館、2009年11月 丸山二郎 校訂『愚管抄』岩波文庫、1949年11月

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