「鎌倉殿の13人」公式記録『吾妻鏡』から実朝暗殺と公暁の末路をたどる。第45回放送「八幡宮の石段」予習 (7/10ページ)

Japaaan

ちなみに神社仏閣など神域に刃物を持ち込むのは禁忌ですから、もし「太郎のわがまま」を聞いてあげるなら、脇差を受け取るよりも腹巻を着けた方が良かったように思います)

これに何かを感じたのか、実朝は髪を結い直してくれた公氏(きんうじ。人名)に、自分の髪を一本抜いて「形見にせよ」と渡しました。

いや、そんなもの渡されても……公氏も反応に困ったでしょうが、仮に内心「こんなもん(髪の毛なんて)要らねぇ」と思っても、とりあえずは大事にとっておきます。

さぁ準備万端、出かけようと思った矢先。実朝は庭先に咲く梅の花を見て、実に不吉な和歌を詠みました。

出テイナハ主ナキ宿ト成ヌトモ軒端ノ梅ヨ春ヲワスルナ

【意訳】私が出て行ってしまえば、この家の主はいなくなる。それでも軒端の梅よ、春を忘れてはいけないよ(また、咲いておくれ)。

……もう殺される気満々と言わんばかりの歌に、側近たちは何も思わなかったのでしょうか。

そして御所の門を出る時には八幡大菩薩のお使いである鳩たちがしきりに啼き騒ぎ、牛車から降りる時には太刀の先をひっかけて折ってしまうなど、もう踏んだり蹴ったり。

これでもかとばかりの不吉なできごとオンパレード。何なら実朝はあえて殺されたかった(最高のハレ舞台で人生のフィナーレを飾りたかった)のではないかと勘繰ってしまいそうです。

人違いで殺された源仲章

かくして暗殺されてしまった実朝。ちなみに義時から太刀持ちの役目を交代した源仲章は、太刀持ちを義時と勘違いした公暁に斬られます。

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