「どうする家康」おんな城主お市の最期。茶々に受け継がれる天下取りの野望。第30回放送「新たなる覇者」振り返り (15/16ページ)
勝家らの滅亡から程なくして、信孝は信雄の命で自害に追い込まれてしまいます。
昔より 主(しう)を内海(うつみ)の 野間(のま)なれば
報いを待てや 羽柴筑前(はしばちくぜん。秀吉)
※『川角太閤記』など
【意訳】昔から、主を殺した者が栄えたことはない。秀吉よ、天罰が下るのを震えて待つがよい!
信孝が自害した尾張国内海野間荘(愛知県知多郡美浜町)は、かつて源氏の棟梁・源義朝(みなもとの よしとも。頼朝父)が郎党の長田忠致(おさだ ただむね)に暗殺された因縁の地でした。
はっはっは、負け犬が何とでも吠えるがよいわ……何はなくとも邪魔者を滅ぼし、織田家を継いだ信雄。しかし笑って居られたのも束の間、あっという間に織田家を秀吉に乗っ取られ、家康に泣きつくことになるのです。
それが次回「史上最大の決戦」こと小牧・長久手の合戦につながるものと予想されます。
どうも本作の家康にとっては、お市の仇討ちでしかないようにも思えますが、とにかく家康と秀吉が激突さえすれば盛り上がるのです。