『豊臣兄弟!』人質は万丸だけではなかった…光秀・お市・義景まで縛った第16話の残酷な構図を考察 (8/10ページ)
なのに殿が悔いていては、その者たちが浮かばれません。」というお市。
お市らしい。叱責してお尻を叩いているように聞こえますが、長政をとても気遣った優しい言葉です。
「そのものたちの死を無駄にしてはなりません。」
頷きながら「織田殿がなぜこれほど強くなったのか今わかった。そなたが側で支えておったんじゃな」と涙声になる長政。
「ただ、今はもう、そなたは織田殿のそばにはおらん。」と悲しそうに微笑み、涙をすすりあげ上を向きつつ、泣きそうな顔で「いい気味じゃ!」と心に思ってもいない言葉をいいます。
ずっと、とてもいい人な長政。そんな長政に寄り添い手を添えるお市の頬を伝う涙。人質から最愛の妻となったお市。
「そなたは、もう、わしのものじゃ!」という表現ではなく、「そなたはもう、織田殿の側におらん。」という言い方をする長政。この時代にありがちな「妻=所有物」とは考えていない長政。推せます。
その直後。夜景を見つめていた信長が、まるで長政の声が聞こえたかのように、急に孤独の表情を浮かべて外に背を向けたのが印象的でした。
長政の心の拠り所となったお市。NHK「豊臣兄弟!」公式サイトより
最期に甘えん坊で泣き虫の子を思うともの気持ちが辛過ぎた回でした。そして、光秀もあまりにも辛い、長政も辛い回。