「すべてが便利でなくていい」京大・川上教授が研究する、世界をよくする「不便益」とは? (6/8ページ)
ここからさまざまなデザインが生まれている
――3回同じ道を通ると周辺地図が消えてしまう「カスれるナビ」や、「素数ものさし」など、不便益を踏まえた新しい発想のものが多く生まれています。
川上先生 地図が消えてしまうナビは、いつでも正確な情報が得られるという、ナビの本質からは離れたものですが、普通のナビを使った人と比べて、通った道の周りの風景を覚えている傾向が高くなりました。道を覚えるために、周辺の景色を覚えようと頭を使ったのだと考えられます。
【使うたびに地図がかすれて消えていくナビ】

【3回通ればこのように真っ白に】

――素数ものさしはネット上でも話題になりましたし、京大の名物としてすっかり定着しましたね。
【人気グッズとなった素数ものさし】

川上先生 いろんなものを生み出してきましたが、「売り物になった」という意味では、この素数ものさしは気に入っています。