「鎌倉殿の13人」これは謀反か敵討ちか…第23回放送「狩りと獲物」振り返り (3/9ページ)

Japaaan

だから山の神もお認めにはなっておらず、それが将来の悲劇につながっていく……という伏線を張ったのでしょう。

確かに頼家は暴君として悪名高いですが、だからと言って実際に持ち備えていた長所まで隠してしまうのはいかがなものでしょうか。

かつて石橋山の合戦で敵を次々と射止めた頼朝の才能を受け継ぎ、また頼朝襲撃の報せを受けた時にも的確な対処を指示していた万寿。

狩りが上手くいかなくても不貞腐れることなく努力を続け、いつかきっと弓の名手になると意気込む万寿。同い年だったころの我が身を振り返れば、これだけでも凄い資質だと感心してしまいます。

成長著しい金剛ともども、将来が楽しみですね。

矢口の祭りについて

ちなみに劇中でも描写されていた矢口の祭り。『吾妻鏡』ではこのような段取りで進められました。

少し長くなりますが、こういう文化習俗に興味があるので、特に紹介させていただきます。

……於其所被祭山神矢口等。江間殿令献餠給。此餠三色也。折敷一枚九置之。以黒色餠三置左方。以赤色三置中。以白色三居右方。其長八寸。廣三寸。厚一寸也。以上三枚折敷。如此被調進之。狩野介進勢子餠。將軍家并若公敷御行騰於篠上令座給。上総介。江間殿。三浦介以下多以參候。此中令獲鹿給之時。候而在御眼路之輩中。可然射手三人被召出之。賜矢口餠。所謂一口工藤庄司景光。二口愛甲三郎季隆。三口曾我太郎祐信等也。梶原源太左衛門尉景季。工藤左衛門尉祐經。海野小太郎幸氏爲餠陪膳。持參御前。相並而置之。先景光依召參進。蹲居取白餠置中。取赤置右方。其後三色。各一取重之〔黒上。赤中。白下〕置于座左臥木之上。是供山神云々。次又如先三色重之。三口食之〔始中。次左廉。次右廉〕發矢叫聲。太微音也。次召季隆。作法同于景光。但餠置樣。任本躰不改之。次召出祐信。仰云。一二口撰殊射手賜之。三口事可爲何樣哉者。祐信不能申是非。則食三口。其所作如以前式。於三口者。將軍可被聞召之趣。一旦定答申歟。就其礼有興之樣。可有御計之旨。依思食儲。被仰含之處。無左右令自由之條。頗無念之由被仰云々。次三人皆賜鞍馬。御直垂等。三人又献馬。弓。野矢。行騰。沓等於若公。次列座衆預盃酒。悉乘醉云々。次召蹈馬勢子輩。各賜十字。被勵列卒云々。

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