「鎌倉殿の13人」北条ファミリー最後の団らん…第37回放送「オンベレブンビンバ」振り返り (7/10ページ)
かつて上総介広常が「唐では親しい間柄の者をそう呼ぶ」と嘘を吹き込まれた、あの武衛です。
しかし、そんな事情を知らない知家などが「(鎌倉殿を兵衛佐扱いするとは)何と無礼な」と怒るのも当然。いまだ真相を知らない義盛がキョトンとしているところへ、やってきたのが嘘を吹き込んだ張本人。
「そうだそうだ、みんな武衛だ……」
三浦義村(演:山本耕史)の投げやりなセリフと共に、実朝を名越館(時政の館)へ連れ去ってしまうのでした。
しかし、護衛を命じられた知家はなぜ命令を確認もせず、口頭だけで実朝の護衛を引き渡してしまったのでしょうか(そりゃお話しの都合ですが、その場で当局に確認などとれないのだから、通達文書などは必要でしょう)。
実朝の癒やしとなっている義盛だが、気まぐれに行ってもいるということはお役目がない≒鎌倉の中央政治から疎外されている可能性も。実朝との立場を越えた親密さが、後で辛さを増幅する効果を招きそう(イメージ)
それはそうと、和田義盛を上総介広常にかぶせてくるのは、きっと「そういう最期」の伏線を張っているのだと考えられます。
かつて義時が何かにつけて広常と親しくなり、最後は非情に見捨ててしまう。裏切られて逃げ惑った広常が義盛なら、何もできず涙を流した義時は実朝。そして広常を処断した頼朝が義時、広常を斬った梶原景時(演:中村獅童)には三浦義村が当てられるのでしょう。