大河「べらぼう」編集者の正論が心を削る…蔦重の殺し文句に惹かれた春町、鱗の旦那が託した“夢”を考察【後編】 (10/11ページ)
そして1枚だけ焼け残った板木が蔦重に手渡され、鱗形屋の「いい本を作り続けてくれ」という本作りの“夢”のバトンが渡された。そんなシーンでした。
「お前、だってよ、ウチの本読んだガキが本屋になるってよ………びっくちがしゃっくりすらあ」と泣き笑いする鱗の旦那。
本屋冥利に尽きますね。このエピソードが、いつか瀬川の耳に入るといいのにと、筆者は思ってしまいました。
耕書堂で、この二人の会話を聞いていた歌麿が笑みを浮かべていたのは、大好きなにいさんである蔦重が鱗形屋といい関係を取り戻せたことだけではないと思います。
一度は諦めて捨てた蔦重と自分が本作りをするという“夢”が、いよいよ始まった!自分も「自分の絵が描ける!」という嬉しさもあったと思います。
平賀源内が抱いていた本と本屋への“夢”が甦る生前、平賀源内(安田顕)が言っていた
「本ってなぁ 人を笑わせたり 泣かせたりできるじゃねえか。んな本に出会えたら人は思うさ。「ああ 今日は ついてた」って。本屋ってのは随分と人にツキを与えられる商いだと俺は思うけどね」
という名セリフが思い出されます。